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ホンダ・ストリームを復活させろ!

 
ホンダ3輪スクーターの元祖「ストリーム」のプチレストア記です。(要は中途半端!?)
4miniも楽しいですが、趣を変えて【スリーター】を楽しんでみましょう♪


     

○ストリームがやってきた。。

ホンダ・ストリームといえば「コデッセイ」と呼ばれ、コンパクトながら大変良く出来た7人乗りのミニバン・・・・・・ですが、今回の主役は“1人乗りの3輪スクーター”でございます。
1981〜83年にかけて発売され、いわゆる宅配バイクの原点となったモデルです。(詳しくはコチラ
出始め?ということもあってか19万8千円の車両価格は相当高額だったようで、誰も買わない(買えない)ため販売不振だったようです。
同時期には「モトコンポ」が発売されていましたので、相当古いバイクですね。^^;

そんなストリームが、2007年5月某日、我が家にやってきました。
バイク屋所有の不動車でしたが、処分するというので譲っていただいた物です。(実働車だったとのことなので・・・。)
バイク屋さんでは軒下に置かれていたので、見た目は随分傷んでいます。

縁あって我が家に来たので乗れるようにしてやりたいのですが・・・さてさて、どうなることやら。
本格的なレストアではありませんが、とりあえずエンジン回りの点検&掃除からはじめてみましょう!


○とりあえずエンジンをかけてみる

各パーツの清掃にかかる前に、エンジンが生きているかどうかをチェックしなくてはなりません。
動かなければただの鉄くずですし。ちなみに、ガソリンタンクの中にはガソリンが残っておりました。更にガソリンコックはopen。キャブの固着が怖い。。
キーをオンにして、キャブの中にキャブクリーナーを吹き付けます。
すかさずキックレバーを蹴り続けると・・・「ブルン・・・ブブブブ・・・(表現がベタ^^;)」
スロットルの開閉にも反応しています。あとはメインジェットが詰まっていないことを祈るのみ。

以前はプラグを外してガソリンを入れて・・・なんてことをやっていましたが、いつの頃からかキャブクリーナーを燃料代わりに使うようになりました(笑) 溶剤なので、始動の確認には便利です。キャブやエンジンを綺麗にしてくれるというオマケもありますし。(というか、そっちが本来の使い方)

エンジンが生きているのが判明すればコッチのもん!?
希望の光が見えてきました。w

 
○見事なまでのオイル汚れ(>_<)

エンジンがとりあえず動くようなので、次は燃料系のメンテナンスにとりかかります。

長期間放置してあったせいなのか、オイルタンク周辺には溢れ出たオイルとホコリがガッチリ固まっていました。
2ストのオイルって、なぜ溢れるんでしょうねぇ。


オイルタンクを取り外すついでに燃料ライン、オイルライン、各部の劣化具合と燃料の回り具合を確認しました。
オイルやガソリンの固着などはないようです。ただ、ホースの劣化はありました。

しかし・・・まぁ・・・ホントひどい汚れです。気が遠くなりそう。(←大げさ!?)

・・・

・・・

気を取り直して、燃料タンク、オイルタンクを外します。
オイルタンクの外側には固着したオイルと犬の毛?なんかがびっしり付いておりました。



○オイルタンクの洗浄

オイルタンクは樹脂製品ですので、パーツクリーナなどの溶剤は避けた方がいいです。
油汚れには「ジョイ」君で立ち向かいましょう!!(笑)
とはいえ、皿に付いた油と同じようにはいきません。歯ブラシとジョイ君を駆使すること1時間・・・


やっと元の姿が見えてきました。

タンク内は特に目立った汚れもなかったので、とりあえずOKってことで。。


○燃料タンクの洗浄

お次は燃料タンクです。タンク内は当然のごとく錆が進行しているため、ジョイ君の隣に鎮座している錆取剤で防錆処理を行いました。(8時間弱)

処理後の状態。相当錆が進行していたため、完全に取り除けませんでした。もう一度やれば取れそうですが。
処理後に思ったことですが、処理前に砂利などで錆を落としておくほうが仕上がりは良いと思います。
(同時に作業していたモンキーのタンクは砂利で錆取りしていたので、防錆処理すると新品のように仕上がりました。)
タンクの外側も化粧直しです。
180番のペーパーでゴシゴシ錆を取っていきます。
シャーシブラックを軽く吹き付けてみましたが、まだまだ凸凹が目立ちます。
底も同じように塗装します。
再度上塗りをして凸凹を消していきます。
今回は金を少し散らして、クリアー仕上げ。
見事な『お仏壇仕様』です(爆笑)

劣化したホース類を交換し、再度組み戻します。
少しは見栄え良くなりました。




○オイルポンプから油漏れ?

各タンクを装着したので、ガソリン&オイルを入れて始動チェックでも・・・と思ったら車体の下にオイルがダダ漏れ!
あっという間にタンクのオイルがなくなってしまいました。
オイル漏れの元をたどっていくと、オイルポンプの辺りから湧き出ているような。
もしかして・・・と思ってオイルポンプを分解してみると・・・やっぱりOリングがない(>_<)
誰が外したんじゃっっ!ちゃんと直しておけよ〜!!などとボヤいても始まりません。。

パーツリストをみるとAssyでしか売ってないし(というか絶版だと思うが。)、とりあえず、Oリングを探さないと。



○代用ですが・・・

オイルポンプに付けるOリングの内径は約25ミリですが、なかなか思うようなサイズが手に入りません。
このままでは作業が進みませんので、応急対策として、4ストミニのインマニ用Oリング(内径27ミリ)を代用に使うことにしました。
Oリングをカッターで切り、長さを調節しボンドでつなぎ合わせたお粗末なものですが。。
ちなみに今のところオイル漏れはありません。意外と持つもんなですね。
応急対策といいつつこのままになってしまうような。。



○再びエンジン始動

オイルポンプも一応格好がついたので、エンジンをかけてみようと思います。
ご存知のとおり2ストロークエンジンはガソリンとオイルをキャブレターで混合させるわけですが、ストリームの場合、ガソリンとオイルはポンプを介して供給されるため、ホース類交換後はエア抜き?してやる必要があります。
ちなみにガソリンポンプはインマニの負圧を、オイルポンプはエンジンの駆動を利用して動きます。

燃料は混合ガソリン(50:1程度にしました。)を使用し、ピストン周辺のオイル切れを予防します。
燃料コックをOpenにし、燃料ポンプフィルターのネジを緩めてガソリンが流れ出るのを待ちます。
ガソリンが出てきたらネジを閉め、次にキャブレターのドレンを緩めます。この時、ドレンホースが折れ曲がっているとうまくエアーが抜けません。(アイドルストップスクリューとパイロットエアスクリューも暫定的にセットしておきます。両方とも全閉→2回転開けるぐらいで合わせました。)

キックレバーを数回蹴るとガソリンが送られてきます。(面倒くさいのでキャブクリーナでエンジン始動(笑))

キャブのドレンからガソリンが出てきたらドレンを閉めエンジンの回転数などを調節して、暫く放置。。


エンジンをかけて数分後に、オイルポンプからオイルが供給されてきました。(インマニ側のホースを外して確認しますが、ホースを抜いた状態では差込口を手で押さえておかないとエンジンが止まってしまいます。)
心配だったオイルポンプですが、今のところオイルの滲みは見られないようです。

エンジンも安定して動いていますので、まずは一安心。
早く走ってみたいです。


○試走の前に・・・

試走する前に克服しておかなければならないのはタイヤの問題。
パンクはもちろんのこと、タイヤ本体も相当くたびれています。
本当はタイヤ&チューブを交換したいところですが、とりあえずキャブのセッティングを出したいので、チューブのパンク修理を行うことにしました。

パンクしていたのは、前輪と左後輪で、それぞれタイヤを外してチューブにパッチを当てました。
エア漏れがないのを確認して、組み戻し空気を入れると・・・お約束の結果?
やっぱりというか何というか・・・タイヤレバーでチューブを傷つけてしまいました。^^;
まだまだ未熟ですね。

というわけで、気を取り直して再度パンク修理。。


○とりあえず乗ってみましたw

パンクも直り、カウルなしの骨組みだけですが、とりあえず乗ってみました。
キャブのセッティングをしていませんので、30キロぐらいで息継ぎしてしまいますが、出足は思っていたより鋭い感じ!
タイヤのせいもありますが、スリーター独特のコーナリングはちょっと怖いです。
それと、雨上がりだったのでタイヤの水しぶきを思いっきりかぶりました。ワイドタイヤのミニカー仕様では通勤仕様には辛いかも!?(雨の日に乗ることはないかもしれませんが。)
今日から7月。時間を見つけてコツコツとやってきましたが、それでも1ヶ月かかってしまいました。
今月中には外装を取り付けて、通勤仕様にしたいです。


○外装の仮組とパワフィル装着
 
外装部品を取り付け、ライト、ワイパーなどの動作をチェック。右ブレーキレバーのみブレーキが点灯しませんが、概ね動作は良好です。
バッテリーも新品を取り付け、セルも快調に動いています。
ノーマルのエアフィルターが手元に無いため、パワフィルを取り付けています。

写真で見ると綺麗に写ってますけど、実際は・・・。

因みにパワフィルを装着すると、どうしてもエアーを吸いすぎますので、パイロットエアスクリューを全閉から1回転と1/4開いた状態で合わせています。


○キャブの調整
 
今日は良い天気だったので、レストアの最終段階→キャブの調整を行いました。
パワフィルの取り付け口径がキャブより大きいため、アダプター代わりに純正エアクリーナー用のパイプ(長さ5センチ程度で先端が90度曲がっている)を共締めしていますので、実質の吸入面積はノーマルと同等です。
それでも吸いすぎるかな・・・なんて思いつつ調整を開始。
約100メートルの直線を往復しつつエアの量を調整してみますが、どうしても30キロぐらいでカブってしまいます。
煮詰まってしまったので、なんとなくパワフィルを取り外してみると・・・おぉ!?・・・ストレスなく吹けあがる・・・エアーが足りなかったのか??
どうやらアダプターに使ったパイプの構造が良くなかったようです。
ということで、パイプを短くカットして、パワフィル本来の吸入面積を確保し、再度調整。
40キロまでストレス無く加速できるようになりました。最近の4スト50ccスクーターよりもピーキーな感じで楽しいです。
とりあえずこの仕様でMax42〜43キロ程度です。(ストリームはこんなもんらしいです。)
ピザの配達ぐらいなら、ストレス無く走れそう♪(といってもピザ屋が本業ではありません(笑))

○ナンバー取得

古いバイクの場合、抹消書類などを紛失していることが多く、ナンバー受けをする場合には販売証明書などのの書類を添えて役所へ行くのが手っ取り早いです。
が、書類も全くない状態の場合は、車体番号の石ずり(転写)をとって届出に行くと登録できます。
もちろんスルーパスではありませんので、前所有者など分かる範囲の情報は持っておくに越したことはありません。
(役所によって取り扱いが違うので、一概には言えません。)
今回はナンバーを取得しませんが、参考までに書き添えておきます。


○新しいオーナー!^^

スリーターカスタムの定番の1つがミニカー仕様ですが、その主流がジャイロです。
スリーター乗りの大半はジャイロだといっても言い過ぎではないでしょう。
ですが、中にはストリーム好き(というかメジャー嫌い!?)な人も存在します。
先日、そんな方からストリームを譲って欲しいという連絡を頂きました。聞けば、ストリームでミニカー仕様がしたいとのこと。もちろん、全塗装やエンジンチューンもやってくれるでしょう!

実をいうと、レストア用のモンキーを入手したこともあって、ストリームのカスタムは暫く中断しようかと迷っていました。そのままでも、通勤には問題なく使えますしね。

そんなわけで、私の更なる野望?を受け継いでくれる方にストリームをお願いすることにしました。
ストリームとは短い付き合いでしたが、思い出深い経験になったと思っています。

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最後までご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
メンテナンス&セッティングに汗をかいてくれたKちゃん、サンキューでした。

次回作?「3万円で作る?ホンダ・モンキー」をお楽しみに♪



   

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